2014年02月06日
うれしい便りをもらいました
今日もここに来てくれてありがとうございます。
座禅生活193日目。
今日は嬉しい便りをもらいました。
こんにちは。お久しぶりです。
先生、お元気ですか。
私は元気です。一昨年と去年はお世話になりました。
本当に私のためにありがとうございました。
今の高校で頑張っています。
私も高校生活はあと一年です。
早いですよね。
先生もお体に気をつけて頑張ってください。
手紙の差出人Aさんは、中学卒業後ある高校に入学。
最初は勉強に部活動に頑張っていたのですが、6月くらいから集団での無視や陰口に遭います。
学校へ行っても誰も話しかけてくれない毎日。
そのうち「自分はここにいてもいいんだろうか」という疑問を持ち始めます。
そして2学期から学校へ行けなくなりました。
ひと言で不登校と言っても、その影響は大きいものです。
家族みんなの生活を変えてしまいます。
Aさんの両親は共働きで子どもに付き添う余裕はなく、祖母は介護が必要な状態。
母親は仕事と祖母の介護との板挟みの状態。
そこに娘の不登校が加わって、精神的にかなりまいっていました。
父親は最初はAさんに怒ったり怒鳴ったりしていましたが、そのうち何も言わなくなったそうです。
兄はまったく無関心。
どうしようもなくなって、母親がAさんを連れていまここ庵に来ました。

Aさんにはまず「愛着のワーク」を中心にセラピーを進めました。
小さい頃からいわゆる「いい子」で、他人に弱い部分を見せるのが苦手。
母親曰く、「昔からしっかりしていて、手がかからない子」だったそう。
ワークをしていと、「本当は誰よりも親に甘えたかった」「もっとたくさん両親と話をしたかった」彼女がいました。
その後、彼女の強さを引き出しながら、カウンセリングも並行しました。
学校への働きかけもしました。
学校や彼女の周囲の人の協力がないと、彼女が登校したとしても長続きしません。
部活も退部し、彼女が学校へ戻れる環境を作っていきました。
いろいろ手は尽くしました。
本人は、学校へ行っては休むの繰り返し。
最初はそれでいいと思っていました。
無理せず少しづつ進めることが大事。
ストレスのない状況で心身共に休みながら、少しづつエネルギーをため込んでほしいと思っていました。
「学校に行こうとしても、行けない」。
不登校になった子供はこういう状態が続くと、少しづつ自分を責めるようになります。
「今日もやっぱり行けなかった」という事実は、子供たちから自信を失わさせ心身ともに消耗させるのです。
「行けない日は無理して行かなくていいよ」「できた分だけでいいんだよ」、彼女にはそんな言葉を繰り返しました。
その後も学校へ行けない日が続きました。
「無理する必要はない」という僕の言葉とは裏腹に、Aさんは学校の欠席日数のことで悩み始めました。
「留年したくない」という気持ちと「もう学校へ行くのが怖い」という気持ちの狭間で、心身共にまいっていました。
そこに母親の「なんとか学校へ行ってほしい」という期待が重荷となって、彼女の状態は悪化しました。
食べ物も受け付けなくなりました。
その後彼女は眠れなくなり、精神安定剤を服用するようになりました。
どんどんやつれて元気がなくなっていく彼女を見て「彼女はよく頑張りました」「これ以上頑張らせても、彼女の心身の状態を悪化させるだけ」」と母親に話をしました。
環境を変えれば彼女はちゃんとやっていけること、別の高校へ行く選択肢もあるという話もしました。
本人ともいろいろ話をする中で、彼女は別の高校へ行く意思を示しました。
高校はたくさんあります。
彼女が昔のように生き生きと生活できる場所であればどこでもいいのです。
母親とも何度も話をしました。
そして彼女の気持ちを第一に考えて、転学することに決めました。
Aさんにとって一番いい選択でした。
でも母親の落胆ぶりは大きなモノでした。
実はその学校に執着があったのは、母親のほうでした。
僕はAさんは心が強いので、環境が変わればちゃんとやっていけるという確信がありました。
だから転学した後のことも、何も心配していませんでした。
その後はAさんに会っていません。
元気でやっているんだろうなあと思っていました。
そこに思いもよらない彼女からの手紙。
本当にうれしかったです。
僕も返事を出しました。
こんなにうれしい便りは初めてでした。
元気でやっているようでうれしいです。
あなたはどこに行ってもきちんとやれる人だから、あまり心配はしていませんでした。
僕と会うときは、いつも元気に挨拶をしてくれていたのを覚えています。
生きていればいろいろあります。
一番大事なことは、あなたが輝いて生きることです。
今年は3年生ですね。
ホントに月日が経つのは早いです。
高校卒業後は大学に行くんでしょうか?
どこで生きるにしても、自分の人生を生きてくれればと思っています。
自分の良さを知って、自分を大事にできる人であってください。
いつかまた会いましょう。

今日もここに来てくれてありがとうございました。
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