いまここ庵だより

座禅生活７３日目。

子どもが寝静まった後の深夜の座禅。真っ暗な中で子どもの寝息だけが聞こえてきます。その瞬間自分が消え、存在そのものになる。漆黒の闇。しばらくすると、かなたからじんわりと感謝がわき出てきます。毎日平穏無事に生活できることに本当に感謝です。

誰もが必死に努力しています。はたから見れば楽をしているような人も見えないところで苦しい思いをしているものです。

「いまのままではダメだ。頑張ろう」と思い努力することは大事ですが、それを継続することは難しくて辛いものです。
すぐに成果や結果を出せればよいですが、何事もそんなに簡単ではない。すると先が見えないことから漠然とした不安がよぎり、努力以前に滅入ってしまったりする。その結果何もしないでいる状態へと戻ってしまうことも多い。

なぜそうなるのか。

それは、努力以前に現在生活が出来ていることへの感謝が無いから。



現状否定の上で積み上がる努力は、疲れるうえに継続しないもの。そのまま努力を積み重ねてもなかなか結果は出にくい。

自分の望む現実が表れていくための原料は感謝の気持ちです。この原料が不足しているとカラ回りをして努力の反映が起こりにくい。

今がどんな現状でもそれでも生かされていることへの感謝をして、自分が出来る範囲の行動をしましょう。

現状への感謝の基礎を固めた上で行動をすると必ず積み上がって行きます。

家の建築と同じ。いい家は見えない土台がしっかりしています。台風だろうが大雨だろうがそう簡単には揺らがないし倒れない。

現状へ感謝をする気持ちがすべての基礎・土台になるのです。

成果や結果の為に努力をするのは辛いものです。
長い目で見ると逆に効率がよくない。だから自分でできる努力をしたらあとはおまかせ。おおらかな気持ちで「今日の自分を楽しもう」とすることがよい結果につながります。このことは勉強でも人生でも言えることです。

長い先のことを心配せずに今日できる事をして今日を楽しみましょう。
そして今日の終わりに一日の感謝をします。この連続は自動的に自分に応じた最善をよこしてくれます。