2014年01月20日
全員失格です
座禅生活176日目。
ある時、四人の僧が一本のローソクをまん中に置いて、無言の行を始めました。
無言の行とは、その最中は、口から声を出してはならない、つまり話してはいけない…という行です。
やがて、一日が過ぎて夜になりました。
夜風が吹き、戸がカタカタ揺れます。
しかし、気を散らさずに黙っています。
そのうち すきま風でロウソクの炎が揺らぎます。
心も少し揺らぎます。
ですが、口を開いてはなりません。
ところが、強めの風が吹いたとたん、ローソクが消えてしまったのです!
「あっ、火が消えた!」
思わず、一人の僧が言ってしまいました。
すると、もう一人の僧が、
「こら、今は しゃべってはいけないのだぞ」と注意しました。
そして、別の僧が、「『しゃべるな』 といいながら、そう言うお前がしゃべっているではないか!」と、やはり、しゃべってしまいました。
これで、三人とも無言の行は失格です。
そこで、ずっと黙っていた最後の一人が、「結局、しゃべらなかったのは、私だけだ」と言いました。
つまり、全員失格です。

これは、鎌倉時代の『沙石集』にある説話からの引用です。
こんなふうに、私たち人間は他人のことはよくわかるが、自分自身のことはなかなかわからないものです。
自分のことを知らないがゆえに、本当の意味で自分を大事にできないし、簡単に他人を傷つけたりしてしまいます。
時に立ち止まって自らを見つめることが必要です。
自らを見つめて、本当の自分を発見したら、新しい人生のスタートです
その時初めて、ありのままで人生を楽しむことができます。
今日も瞬間を楽しんで、生きて行きましょう。

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ある時、四人の僧が一本のローソクをまん中に置いて、無言の行を始めました。
無言の行とは、その最中は、口から声を出してはならない、つまり話してはいけない…という行です。
やがて、一日が過ぎて夜になりました。
夜風が吹き、戸がカタカタ揺れます。
しかし、気を散らさずに黙っています。
そのうち すきま風でロウソクの炎が揺らぎます。
心も少し揺らぎます。
ですが、口を開いてはなりません。
ところが、強めの風が吹いたとたん、ローソクが消えてしまったのです!
「あっ、火が消えた!」
思わず、一人の僧が言ってしまいました。
すると、もう一人の僧が、
「こら、今は しゃべってはいけないのだぞ」と注意しました。
そして、別の僧が、「『しゃべるな』 といいながら、そう言うお前がしゃべっているではないか!」と、やはり、しゃべってしまいました。
これで、三人とも無言の行は失格です。
そこで、ずっと黙っていた最後の一人が、「結局、しゃべらなかったのは、私だけだ」と言いました。
つまり、全員失格です。

これは、鎌倉時代の『沙石集』にある説話からの引用です。
こんなふうに、私たち人間は他人のことはよくわかるが、自分自身のことはなかなかわからないものです。
自分のことを知らないがゆえに、本当の意味で自分を大事にできないし、簡単に他人を傷つけたりしてしまいます。
時に立ち止まって自らを見つめることが必要です。
自らを見つめて、本当の自分を発見したら、新しい人生のスタートです
その時初めて、ありのままで人生を楽しむことができます。
今日も瞬間を楽しんで、生きて行きましょう。

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